大島紬の発祥の歴史については諸説あり、未だに明確にはされておりません。一説には、奄美大島では13世紀頃から古代染色が行われていたと伝えられています。1716年からは真綿から手引きされた紬糸をテーチ木の煎じ液で染め、泥田で染めたものを、いざり機と称される機を使って織っていたと伝えられています。
泥染めの起源としては、いくつか話が伝わっています。草木の液で染める草木染めの方法は以前からありました。草木染めの着物を翌日洗濯するために田の水に浸していたら偶然きれいな黒色に染まっていたという話。農作業をしたあと、田んぼの中に着物を置き忘れ、翌日見てみたら漆黒色に染まっていたなど。他にも田んぼに落っこちて、偶然の発見が泥染めの始まりになったとも言われています。